自己紹介後(Icebreaker)の2回目のスピーチを書いていた時。話がうまくまとめられず、画面が埋まらない私。
トーストマスターズクラブの先輩である彼は、私にこう尋ねました
「OK, first of all, what’s your message?」
[chat face=”K-surprised.png” name=”” align=”left” border=”green” bg=”none”] Message???[/chat]
結婚式のスピーチ、朝礼の1分間スピーチ、英語クラスの自由スピーチの宿題 etc.
事前に準備ができるスピーチを作成する際、いきなり文章を書き出していませんか?
[chat face=”man1″ name=”” align=”left” border=”blue” bg=”none”]伝えたいことを書いていても、なかなか文章がまとまらない…[/chat]
[chat face=”woman1″ name=”” align=”right” border=”yellow” bg=”none”]空白は埋まったけれど、当たり障りのないよくあるスピーチになっちゃったな…[/chat]
こんな状態では、スピーチをしても、
[chat face=”hatena-upper.png” name=”” align=”left” border=”blue” bg=”none”]いい話だけど、結局なにが言いたいの?[/chat]
っと観客を迷子にしてしまうかも。
こうならないために、スピーチでは「まず伝えたいメッセージを決める」ことが重要です
なぜメッセージを最初に考えるのか?
メッセージというゴールがあるからこそ、そこにつなげる構成ができる
どうして、冒頭のトークやエピソードから書き出してはいけないかわかりますか?
なぜならメッセージこそがスピーチのゴールだからです。ゴール=目的地が決まって初めて、スピーチの構成が決まります。
同じエピソードでも、そこから汲み取る教訓は人それぞれ。
つまり、同じエピソードでも、伝えたいメッセージによって、切り取り方は変わってきます。
メッセージを決めずに、スピーチを書いていくということは、旅行先を決めずに、飛行機で行くか、新幹線で行くかを検討しているようなものです。
順番が逆になってしまっていますよね。
心に残るスピーチは、わかりやすい構成と明確なメッセージがセットで提供されるもの。ゴールを最初に設定して、それに向かって中身を組み立てていくことでそれが作れます。
これは、朝礼での1分間スピーチでも、10分間の準備スピーチでも一緒。
話がまとまることでぐっと、印象に残りやすくなります
最初にメッセージ=ゴールをきめることで、内容がまとまりやすくなる
PREP法だけじゃない。メッセージに合わせて効果的にスピーチを構成する
では実際どうやって話を組み立てていくのか
例えば、最近よく言われるのが、「PERP法」(プレップ法と読みます)。ビジネスセミナーや本などで一度は見かけたことがあるかもしれません。
PREP法は、以下の順番で話を構成します。
P=Point(結論)
R=Reason(理由)
E=Example(具体例)
P=Point(もう一度結論)
最初に結論を言ってから、理由を説明していくので、理解しやすく、納得感も得やすいものです。特にビジネスなどの場では有効でしょう。
[chat face=”Cat-Stare.png” name=”” align=”left” border=”gray” bg=”none”] 結論から先に言え![/chat]
など上司に言われてしまった過去がある方もいるのではないでしょうか?
このPREP法は、もちろん、スピーチにおいても、効果的な構成の1つです。
しかしながら、スピーチには他にも様々な構成があります。そして、構成はメッセージによって使い分けるのが効果的なのです
例をしては以下のようなパターン
- PREP法:相手の理解を深め、納得感を持って結論を出してもらう
- 時系列:出来事を順に追っていき、客観的に状況をとらえてもらう
- ストーリーテリング:主人公目線を共有し、共感を引き起こす
- 箇条書き:複数の項目を伝えて、結論へとつなげる
このように伝えたいメッセージが変わると、構成が変わってしまうので、最初にメッセージを決めておくことが重要です
スピーチ構成は多数あり、使いたいメッセージによって使い分けると効果的。
惜しいスピーチはメッセージではなく、エピソードが中心になっている
ユーモアあふれるつかみのトーク、感動的なエピソード、説得力あふれる根拠データ。
スピーチを頼まれることが多い、人生経験の豊富な方は特に、スピーチにてこのようなことを語ります。
なんせ経験値が多い分、話しの引き出しは豊富。苦労話や成功話など数多くのエピソードが出てきます。
しかし、ここで問題が1つ。メッセージがないスピーチはエピソード中心になりがちなのです。
[chat face=”hatena-upper.png” name=”” align=”left” border=”blue” bg=”none”]エピソード中心じゃだめなの?[/chat]
エピソードは自分の話、あるいは自分が知っている話。それを伝えることを目的にしてしまうと、話し手がスピーチの主役になります。つまり、自己満足。
人前で話す場合、スピーチの主役は常に聞き手である観客。
特に、即興ではなく、事前に準備ができるようなスピーチならば気をつけましょう。
エピソードはあくまでメッセージを効果的に伝えるための材料です。
誤解しないで欲しいのは、決してエピソードを入れるなということではありません。
むしろ、エピソードはメッセージを裏付ける強力な武器となり、共感を呼び起こす効果的ツールで積極的に使うべきものだと思います。
エピソード:私はこういう経験をした。がうまくいかなかった。
メッセージ:だからあなたはこっちの方法のがいいですよ
どんなメッセージを伝えればいいの?
[chat face=”Cat-normal.png” name=”” align=”left” border=”gray” bg=”none”] メッセージが大切なのはわかった。でも、一体どんなメッセージを伝えればいいの?[/chat]
スピーチの目的は、相手を動かすこと。観客の「行動変容を起こす」ことです。
どんな行動をとってほしいのか?
これはスピーチのテーマ、スピーチをする場、観客、あなた自身の考えなどによっても変わるので、一概には答えられません。
というよりも、この答えは、あなたの中にしかありません。
…っと正論いいつつもなかなか見つけるのは、難しいですね。。
もし、この答えがなかなか見つけられない場合は、スピーチテーマの考え方の記事がヒントになるかと思います(随時更新予定です)
まとめ
- メッセージ=ゴールがあることで内容が書きやすくなる
- 伝えたいメッセージによって効果的な構成を選べる
- エピソード中心のスピーチは自己満足。観客へのメッセージ中心のスピーチにしよう